2014/5/19
床浮き





江口美幸です。
いきなりですが、先月、私は子供の学校のPTAを退会しました。でもこれを言うと、かなりの数の方が驚いて、「えっ、PTAって退会できるの?」って訊くんです。
はい、もちろんできますよ。一度入ったら退会できないなんて、一体そりゃどこのカルト団体か、って感じです。
PTAって、不思議なところです。PTAに関わってわかったことの一つに、そもそも、ほとんどの人がPTAの定義を知らない、ということがあります。
PTAは、「任意の」ボランティア団体で、入会、退会は自由なのです。任意なので、入る、入らないは自由です。ボランティアなので、PTAの業務は余裕がある人はやればよいし、余裕がない人はやらないでもよいのです。

PTA会費を払っていないと、景品がもらえなかったり、イベントに参加できなかったり、子供に不利益があるのではないか?という疑念をお持ちの方もかなりいました。
そんなことは全くありません。PTAはボランティア団体なので、「会費を払っている親の子供」のみに何らかのサービスを限定してしまうと、それは営利団体ということになります。営利団体は、学校という公共施設での活動はできません。そして親がPTA会員であるかないかで学校内で子供を区別するというのは憲法違反になります。
私も退会する際に、一応副校長先生に確認したら、「親が会員であるかないかで子供を区別するというのはあってはならないし、絶対にそれは行いません」とはっきりと言っていただきました。先生は、きちんとした常識のある人でした。
大多数の父兄が、真偽も確かめないまま、その偽情報を信じている状態になっています。これはほとんど、口裂け女レベルの怪談か?と思ったくらいです。

大多数の人が、PTAを義務のように間違って捉えているので、「私はやったのに、あの人はずるい」という発想が出てきてしまうのです。嫌ならやらなければいいだけの話です。ボランティアを人に強制してはいけません。その知識のなさが、同じ母親を追いつめていると思うのです。
私が退会したのは、PTAの色々な係がある中で、その係の長を決める、というときに、最も条件的に業務をこなすのが無理な方がくじ引きで当たってしまい、「それが公平」という論理で通ってしまったことが原因でした。その後、何日も手を尽くし、それは回避されたのですが、その方は、もしそのままいってしまったら、ボランティアであるPTAの為に、生活が困窮してしまう可能性がありました。

私はその、一人の子供の生活を壊すかもしれない行為が行われたことに茫然とし、この構造は相当な問題を抱えているな、と私は感じました。子供の為にあるはずのPTAが、子供を育てている一人の母親を追いつめてゆくその光景を見て、この組織に属することはできない、と思い、退会しました。
しかし、本来はもちろん、PTAというのはボランティアの理念がきちんと遂行されていれば、素晴らしい団体のはずなのです。ですから、正確な知識さえ持っていれば、その理念は遂行されやすくなります。PTAは強制ではない、という正確な知識です。

どうか、皆がそれを知って、「あれってすごくいいよね!」と言える素敵な組織になりますように。

また今回も、ブログを真面目に書いてしまいました。一カ所も笑えるところがないブログになってしまって、ちょっと悔しい・・・。でもこの一ヶ月は、本当に大変だったんですから。ずーっと、怒っていました。正直、それは社会的な憤りでしたね。何にでも、ルールがない、ということが、いかに人を残酷にさせるかが、よくわかりました。

次回は面白く書こう!PTAを退会したことで気持ちも晴れやかになったし、最近空手はますます面白いし、ソンラム先生も帰ってきてくれて本当に嬉しいし、気温も上がってきてどんどん暑くなってくるし(ちょっと汗)・・・楽しいことが目白押しです!ではまた!