2016/10/28
栗ごはん



日に日に秋が深まるかんじになってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
国立・日野豊田の小沢です。


いよいよ今年も全日本大会が、目前に迫ってまいりました。
今大会は、新ルール適用下で初めての無差別全日本大会となります。
どんな試合が展開されるのか、非常に楽しみでなりません。
選手の皆さん、がんばってください!


さて、楽しみでならないといえば、ご存知の方も多いかと思いますが、ちょうど1ヵ月ほど前の9/26に、アメリカのNASAが重大な発表をしました。

木星の衛星エウロパで、水蒸気の噴出が複数回確認された、というものです。

エウロパは太陽から非常に遠く、地表を厚い氷に覆われている(と言われている)衛星ですが、木星の巨大な潮汐力によって、以前から氷の下に巨大な海というか、液体状の水が大量に存在するのでは、と考えられていました。そして、今回それがかなり確実であろうということになりました。

それはつまりもしかすると生命体がいるかもしれないということでして…

まあ、いわゆる知的生命体というか我々のイメージする宇宙人的なものがいるということではないでしょうが、微生物的なものがいるであろう! という人から、いやいや超巨大な海洋生物がいるはずだ! という人もいたりと、色々な人がそれぞれ好き勝手に色々なことを言っていて、とにかくすごくワクワクしてしまいます。
なにせ噴出する水蒸気の高さは地上200kmにも及ぶとかで、地球上で考えると、宇宙飛行士の人がいく国際宇宙ステーションが地上400kmぐらいなので、200kmも感覚的にはほぼ宇宙空間なかんじです。
なんとも、ものすごいスケールです!

実際のところ、もしワタシの期待するようなとんでもない超巨大生物とかがエウロパの海にいたとしても、それで何か世界が変わるわけでも、ワタシの生活が変わるわけでも全くなく、どうでもいいと言えばこの上もなくどうでもいい話なのかもしれませんが…
そういう問題じゃないのです!

これはロマンとゆうやつで、誰が何と言おうと、もうほんとに問答無用で素晴らしいのです!
この素晴らしさがわからない奴らは、マロンでも喰ってろ!!
お前らには栗ごはんがお似合いだぜ!!!!

などと、興奮して訳のわからんことを口走ってしまいそうな自分が少しこわいです…

とはいえ…
エウロパはとてもとても遠く、距離にして約6億3000万km、これまでの人類の最長到達地点の月までが約38万kmなので、ちょっとお話にならないくらいの距離です。

2020年代に無人探査機を派遣するとのことですが、それもエウロパに着くまで5・6年かかるとのこと。
そこから有人で、となると、当たり前ですがワタシ自身がこの目でエウロパを見ることはどうあがいても100%無理ですし、今の少年部の子たちが生きているあいだにもかなり怪しいと思います。
でも、いつの日か誰か、エウロパ海獣を生で見てきて欲しいと思います。
幼年部の子たち、がんばってくれ!


…などなどと、またかなり長い前フリをしてしまいましたが、今回は「距離」をテーマに動画を貼らせていただきます。

対人格闘技において、相手との距離というか間合いというものは、とても重要な要素です。

ちなみにこの場合の間合いという言葉は、単純な距離だけでなくお互いの位置関係や姿勢なども含めた、もう少し広い意味の言葉になります。

特に打撃系の競技は、ものすごく乱暴に言えば、要するに適切な間合いとタイミングで技を出すことの繰り返しであると言っても良いかと思います。
ただ何が適切か、という部分が色々難しいので、様々な技術があるわけです。


ということで、最初の動画はまたムエタイで、セーンマニー対タノンチャイの試合です。
セーンマニーは前回も取りあげたサウスポーのテクニシャン、タノンチャイは同じくサウスポーでいわゆるムエマッドと言われるパンチとローでガシガシいくファイターです。

この2人は何回も戦っているんですが、いつもわりとセーンマニーが分が悪いです。
ひとつには、お互いサウスポーだとどうしても距離が近くなり、セーンマニーが必要とする空間が潰されてしまうことがあると思います。

2人のこれまでの試合を見ていると、タノンチャイの左ストレートが届く間合いだとタノンチャイの距離で、それより5?10cmでも離れると、セーンマニーの技術が機能するかんじです。
https://youtu.be/bINYOYHVQl4


動画は3Rからですが、3Rはちょこちょこ被弾しながらもセーンマニーが自分の距離をある程度作れているように見えます。
4Rになるといきなりがっつりタノンチャイの距離になってしまい、そこからセーンマニーがヒジを使ってさらに距離を潰す、という選択をします。
結果、非常に激しい試合になりました。
ワタシはセーンマニーが勝ったかな、と思いましたが、ムエタイの判定は難しいです…



次はUFCの試合で、エドソン・バルボーザ対トニー・ファーガソンの試合です。

バルボーザはムエタイベースのブラジル人で、テイクダウンディフェンスや寝技はそれほどハイレベルではありませんが、トレーニング動画を見ると、片手でひょいひょい懸垂をしていたりとても身体能力が高いです。
ちなみにムエタイと言ってもブラジル人が言うところのムエタイなので、タイ人のいわゆるムエタイとは別物です。

ファーガソンはレスリングベースのアメリカ人で、ディフェンスは雑ですが打撃も上手く、寝技も下からガンガン仕掛けるという、あんまりアメリカ人ぽくない、面白い選手です。
この試合でもローリング足関節、いわゆるイマナリロールを再三仕掛けてます。

ちなみにこの動画はUFCオフィシャルですが、11/5に行われるファーガソンの試合の宣伝のための動画なので、試合が終わったら消されてしまうかと思います。
https://youtu.be/9YXuYfTa340


MMAは打撃競技より距離が遠く、ある程度距離を固定してやり合う純粋な打撃競技とはまた違った技術的要素があるのですが、そんなことよりUFCとかを見てて思うのは、民族性の違いなのかちょっとやそっと血が出ても絶対に試合を止めないので、たまに勘弁してくれ、と思うことがあります。



お次はUFCに次ぐ世界第2のMMA団体、Bellatorで活躍するマイケル・ペイジのハイライト動画です。

ペイジは伝統派空手とテコンドーをミックスしたようなポイント制の打撃競技ベースのイギリス人で、ウェルター級という77kgぐらいの階級なんですが、191cmの身長とさらに長い手足、異様に早い前後のステップによってものすごい間合いの広さと支配力を持っています。
正直UFC上位陣ほどのレベルの相手とはやっていないのですが、この距離感は脅威だと思います。
https://youtu.be/L_oErjeky68


さらにお次はグラップリングのオリンピック、アブダビコンバットのチャンピオンにもなっているブラジル人柔術ファイター、ダヴィ・ラモスのハイライト動画です。
寝技にも間合いというものがありまして、動画の冒頭の飛びつき十字などは、間合いのコントロールと極めを一緒にやってしまっていて素敵です。
この人は見たかんじパワー&スピードのいかついフィジカルファイターに見えますが、動画の1:50ぐらいからは、ベリンボロというんですが、至極柔術的な技術も駆使していて面白いです。
https://youtu.be/ikjj91QdMhw


こういう組技系の人みたいな身のこなしや身体能力というのは、なかなか打撃の練習だけでは身につかないので、個人的には打撃の人間も組技の練習は必須だと思っています。

長々と失礼いたしました。
最後になりますが、栗ごはんは好きです。

それではまた!