2016/4/6
新学期



お久しぶりです。
国立・日野豊田の小沢です。
ピークは過ぎたとはいえ、桜が綺麗なこの頃ですが、
みなさんいかがお過ごしでしょうか。


時はまさに新入学シーズン、未来に向けたポジティブな空気がそこかしこに漂っていて、なんだかとてもいい感じです。


そして、極真会館においては、毎年4月中旬に国際親善大会が開催されます。
今年は4月16・17日の2日間、千駄ヶ谷の東京体育館で行われます。
出場選手のみなさんは、準備に余念がないことと思います。頑張ってください!
応援のみなさんのお越しもお待ちしております!


…などと、わりと他人事のように言ってみましたが、実はワタシも型の試合に参加させていただくことになっています。
正直なところ、ワタシの型のレベルはかなりお粗末なものなんですが、せっかくなので型について少々語ってみようと思います。


型に対する取り組みは人それぞれであると思いますが、総じて言うなら極真空手の練習において、型の占める割合はそれほど多くないことは否めないところでしょう。
そもそもの話としては、古来、空手の稽古とは型の練習を通してそこから技術・技法を身につけていくものだったと思われます。
現在でも剣術などの古流の武術や中国武術などは、そういった稽古体系になっています。(などと断言できるほど良く知っているわけではないんですが…)

しかし、現在我々がおこなっている組手と、型の中で想定されているシチュエーションとはかなりギャップがあるので、型から抽出した技術・技法を、そのまま組手に役立てる、というのは、少なくとも現在のワタシのレベルでは、不可能ではないけれども簡単ではない、と言わざるを得ません。

とはいえ型はあくまで練習方法のひとつであって、練習の目的は強くなることであり、例えば型が上手くなること自体を目的として型の練習をするというのは、型競技として考えれば正解かもしれませんが、ちょっと本末転倒な気もしてしまいます。

それでは何のために型をやるのか。

それはやはり強くなるため、なのですが、ワタシが思うに、強さというものは突き詰めて言えば、場をコントロールする力ではないかと思います。
自分をコントロールし、相手をコントロールして、最終的にその場をコントロールする、というような。

そしてその自分をコントロールするという作業に関して、型はとても有効なものであるように思います。

例えばワタシ自身よくあるのですが、型の中の立ち方や動作が正確ではない場合でも、本人の意識の中では当然正しい形や動作のつもりでやっているわけです。

それはつまり、本人の身体意識みたいなものと、実際の形や動きにズレがあるということなわけで、そのズレを修正して意識と実体を一致させていくことは、自分の身体を思い通り動かすという意味で、あらゆる運動に重要な要素となります。
実は前にテレビで武井壮さんが同じようなことを言っていて、すごい共感を覚えました…

そしてその上でひとつひとつの動作を磨き上げていく、というのは、実のところかなり汎用性の高いトレーニングなのではないかと思っています。

現時点では、ワタシは主にそういった意識で型に取り組んでいるのですが、それはあくまで現時点での認識であって、もっともっと全然先の世界があるものだと思います。なので、将来もっと先に進めたら、またご報告させていただきたいと思います。


例によって動画をいくつか貼らせていただきます。

最初はアメリカのSiaというアーティストの Alive という曲のMVなんですが、天才空手少女としてテレビに取りあげられてた高野万優(まひろ)ちゃんが型をやっていて、なんだかとてもかっこいいです!

http://youtu.be/t2NgsJrrAyM


次は空手とも型ともほぼ関係なく、かなりマニアックなんですが、相手をコントロールするという話の延長で…

ポラリスというイベントで行われたNoGiのグラップリング、つまり道着を着ない組み技の試合の動画です。
すぐに消されてしまうかもしれませんので、消えちゃったらすみません。

ホジマール'トッキーニョ'パリャレスという、足関節技が得意なフィジカル激強のMMAファイターと、ゲイリー・トノンという現在の足関節技の第一人者ともいうべきテクニカルな柔術ファイターの試合です。
空手とはかなり離れた競技なのであんまりグラップリングの試合をチェックする方はいないかもしれませんが、15分間という長丁場ながら動きの多い試合で面白いと思います。
見所はヒールフック(ヒールホールド)という危険な足関合戦と、トノンのテクニカルなコントロール、トッキーニョのデタラメなパワーで、残り試合時間10:08ぐらいのところでトッキーニョが、いわゆる我々が準備運動や型でやる手刀回し受けの要領で相手をぶん投げるんですが、普通そんなの無理だろ、とゆうかんじでなんだかすごいです…
あ、型とつながりましたね。そういうのも型の面白いところだと思います。

http://youtu.be/WuuNh4GNol8


それではまた!