2021/2/15
ライトニングボルト


皆さまお久しぶりです。
国立・日野豊田道場、小沢です。
長引く緊急事態宣言下、いかがお過ごしでしょうか。


先日国分寺道場で初対面の小学1年生の子から、いきなり「何座?」
と聞かれました。

本当にいきなりなので、最初なんのことかよく分からなかったんですが、
「何座? えーと、あ、星座の話? えーと獅子座。」
と答えたら、すかさず
「へえー俺、牡牛座!」
と、謎のマウンティングをされました。

判定の基準はよく分かりませんが、どうやら負けたようです…


…獅子座と言えばライオン、そしてライオンと言えば、そう、木下大サーカス。
誰もが考える自然な連想の流れですね。

ということで、昨年11月に立川でやっていた木下大サーカスに行った時の話を。



木下大サーカスは、世界三大サーカスの一つです!と高々と歌い上げているのですが、正直世界三大サーカスとはなんぞや?なので調べてみたところ、ロシアのボリショイサーカス・木下大サーカス・そしてアメリカのリングリングサーカスを指して世界三大サーカスと言うそうです。


ボリショイサーカスは確か小学生の時に一度見に行ったような記憶がうっすらあります。

リングリングサーカスは残念ながら2017年に、動物愛護団体などからの非難を受け長い歴史に幕を下ろしてしまいました。
動物虐待、と言われれば確かに否定はできないので、動物を使ったいわゆるサーカスというものは、いずれ消えゆく定めなのかもしれません…

また、カナダの有名なシルク・ド・ソレイユも、昨年6月にコロナ禍によって経営破綻に追い込まれしまい、個人的にはかなりショックを受けました。


そう言えばワタシが子どもの頃は、調子に乗って危険なことをしたり、言うことを聞かない子に対して、「サーカスに売り飛ばすよ??」みたいな叱り方がわりと行われていたように思います。
ワタシも母親に言われた記憶があります。

しかしながら、現在はもちろんワタシが子どもの頃当時でも、そんな人身売買システムが稼働していたとは思えないので、サーカス業界に対してなかなか失礼千万な言い草だと今となっては思います…


それはさておき…
小学生以来ひさびさのサーカス、面白かったです!
演者の皆さんの鍛え上げられた運動能力・身体能力・技の数々は素晴らしく、なんかもっと自分も頑張らないと、と思いました。

会場のテントは大きいとは言え所詮テントなので限られたスペースではあるのですが、その空間を有効活用して、途切れることのないプログラム構成や演出も素晴らしかったです!


また他にもいくつか印象的だったことがありまして、演者さんの中には外国の方も結構おられて、ジャグラーの人とかBGMに合わせてジャグリングをしながら、我々観客に拍手というか手拍子を求めてくるのですが、最初みんなで手拍子を打っても、なんだかすぐに尻すぼみになって止んでしまう…

やっぱり我々日本人がシャイだからですか?などと思っていたのですが…

曲に対するリズムの取り方というのは表と裏と2種類あるのですが、よく聴くと外人さんは常にいわゆる裏カウントの方でリズムを取ることを要求してきて、しかし我々日本人は基本的に裏カウントがすごく苦手なので、結局リズムを取りきれなくなっている、という現象が。

逆に外人さんは多分無意識にサラッと裏カウントが取れてしまうようなので、この差は相当デカいというか、結構衝撃的でした。
なのでそれ以来ひまな時に、裏でリズムを取る練習をしたりしてます…


木下大サーカスの大きな目玉と言えば、なんと言っても白いライオンが芸をしてくれる、というコーナーです。

確かに白を含むライオンが8頭ぐらい出てきて、ムチとお肉を持ったライオン使いの人の指示で芸をしてくれたんですが…

率直な感想としては、ライオン怖え!
ということに尽きます。

なんかワタシも一応空手家のはしくれではあるので、一種の職業病だと思うんですが、ライオンが出てくると、どうしても対ライオン、という厨二病的妄想みたいな脳内シミュレーションをしてしまいがちです。


当たり前ですが、どう見ても無理ですね。
顔も手足もやたらデカいし、なんか全身の筋肉量の多さや筋肉の付き方が生々しくて、ちょっとした身のこなしも、ものすごいパワー感でした。

その後でゾウさんのショーもあったんですが、実際のところもし暴れだしたらゾウさんの方が危険なんでしょうが、ゾウさんはむき出しの筋肉感は無いし、全てを諦めたようなちょっと悲しい穏やかな雰囲気を漂わせているので、怖い感じは全然しなかったです。

一方ライオンはまあこちらの思い込みかもしれませんけど、一応人間の言うことを聞いて芸をしているんですが、俺たち本当は全然納得してないからな、的な不穏な空気が漂っている感じで、人と動物との間の緊迫感が凄い怖かったです。

若干引き気味の会場の中で、ワタシの後方に座っていた中学生ぐらいの女の子だけが、しきりに「可愛い?!」と言っていたんですが、彼女は若い人に比較的よくみられる、限定された単語数で幅広く様々な意味を表現する言語能力の持ち主のようで、要するに何を見ても「カワイイ!」と言ってました…


動物の体重を見た目で推測するのは難しいですが、多分あのライオンたちは大きくても180kgぐらいだったと思います。
国内にはもっとヤバい奴もいるわけで、北海道のヒグマ、日本史上最悪の獣害をもたらした三毛別ヒグマ事件というのがあるのですが、その事件を起こした個体は体重340kgだったと言われています。
どんだけデカいのか…
さらにアラスカに生息するコディアックヒグマは、最大の個体で1000kgを超えるものがいたそうで…
ホッキョクグマも1000kg超えがいるらしいですし、ちょっと想像を絶します。


動物というのは基本的に同種族の攻撃には耐えられるような設計になっています。
そうでないと簡単に絶滅してしまいますからね…

人間は人間の素手の攻撃には基本耐えられるので、だからこそ様々な格闘技というものが存在するわけです。

同様にライオンはライオンレベルの攻撃力には耐えられるし、クマはクマの攻撃には耐えられるわけで、一方格闘技はあくまで対人技術であって、例えばゴリラにカーフキックが効くとも思えませんし、つまり人間は絶対歯が立たないということですね…

皆さんも、もし道でライオンに出会っても、戦わないことをおすすめします!


ということで、最後は人間の個体同士の格闘技術の動画を。

これは数ある格闘技の試合の中でもワタシの中で好きな試合ベスト5に入る試合で、ちょっと前ですが2014年に行われた、UFCフェザー級タイトルマッチ、ジョゼ・アルドvsチャド・メンデスの2戦目、65.8kgぐらいの個体同士の試合です。

https://youtu.be/pEDW8_mHfpo

チャド・メンデスは結局チャンピオンにはなれずに引退してしまいましたが、この試合もコナー・マクレガー戦も引退試合となった現チャンピオン アレクサンダー・ヴォルカノフスキー戦も、敗れたとは言え強さを見せていて、本当に強かったと思います。


続いてはMMAの最高傑作とも言うべき元UFCフライ級チャンピオン、デミトリアス・ジョンソンのONEチャンピオンシップでの試合、フィリピンのダニー・キンガドとの一戦です。
ONEのフライ級、61.2kgぐらいの個体同士の試合です。

https://youtu.be/6BBi867GNMo

ジョンソンはONEに移籍してからはモチベーション的な問題か、やや精彩を欠いていたのですが、この試合は持ち味を発揮していて好きな試合です。
ジョンソンの動きはまさに表も裏も自在なリズム感のある動きだと思います。


最後はこれもONEのムエタイの試合。
ノンオーvsセーマペットの一戦です。
ONEのバンタム級、65.8ぐらいの個体同士の試合です。

https://youtu.be/fVfOen1SjJI

個人的にはキック系のルールの中でONEのオープンフィンガーグローブでのムエタイルールが一番好きです。
ノンオーは昔タイのスタジアムで戦っているときは、全盛期のセンチャイがいてそのちょっと下にジャムトーンがいて、その2人には分が悪い、みたいなイメージだったんですが、このルールにしっかりアジャストしていて、とっても強いです。


最後に極めてどうでもいい話ですが、今回のタイトルはいにしえのジャンプマンガ、聖闘士星矢から取りました…


いよいよ日本でもワクチン投与が始まりそうです。
今年が明るい年になりますように…
また次回お会いいたしましょう!