2021/5/6
「ところ変われば」


江口美幸です。前にも言いましたが、タイ語を勉強しています。
最近は、ソンラム先生にちょっとした冗談も言えるようになって、いい感じで習得できてるかも、と思うのですが、ソンラム先生も、そりゃ何年も日本にいるので、最近は私がタイ語で何か話しかけても、当たり前に日本語で返してきます。
お互いが母国語でない言語を片言で喋る、変な感じなんですが、これだとまあ確実に言えるのは、タイ語のヒアリング練習はできなくなるってことです。

それで、私は最近はユーチューブ で、タイのニュースとかタイのテレビ番組とかを見て、タイ語の聞き取りの練習をしています。

これがなかなかに面白いんです。色々な発見があるのですが、どうやらタイでは、日本語の「すごい」をそのまま使ってます。バラエティ番組の司会者が、驚いたときに「すごいー!」と叫んでましたし、女優さんが、素晴らしく美味しい料理を食べた時に感動して「すごいー!」と大声を出してました。
「すごーい!」ではなく、「すごいー!」という感じで、い、を伸ばすようです。とても素晴らしいものに対して言うようで、最近の流行り言葉なのかもしれません。

実は、一度だけ、司会者が、うわあこれはいけない!危ない!という時に、「ヤバイよヤバイよー!」と叫んだのを聞いたことがあり、大変驚いたのですが、それはそれ以降は聞いたことがないので、本当の日本通が使う言葉なのかもしれません。

それからニュースでは、例えば日本でも、市街地に急にイノシシが現れたり熊が現れたりして、バタバタの捕物劇がニュースに流れたりしてますよね。タイでもそのようなニュースはしょっちゅうあります。

だけど「ソムチャイおじさんがバイクで畑に行こうとしたら、向こうから象が走ってきた」とか「ニッタヤおばさんが家に帰ってドア開けたら、リビングの真ん中にキングコブラがいた」とか,日本よりもかなりハードです。
それを連絡を受けた市役所員の人達が長い棒で撃退しようとするんですが、キングコブラも鎌首持ち上げて、シャーって反撃してきちゃって、すごく危ない!皆で慌てて逃げたりしています。

タイ語が少し分かってきたな、と思った時、「そうだ、ソンラム先生の試合を観返してみよう」と思い付きました。初めて先生の試合の映像を観た時は、先生が血だらけになっていた激しさにびっくりしましたが、解説者が何を言っているかは全く分かりませんでした。アナウンサーがソンラム先生の事を何て言っているか、今なら少し分かるような気がする。
で、先生がチャンピオンになった試合、ラジャダムナンのタイトルマッチを改めて観てみました。

…おお、分かる、かなり分かるぞ。ワイクーを踊っている時、双方の選手の説明をしている。出身地、年齢、所属しているジム、技の特徴。
そして、アナウンサーが言った言葉がはっきりと聞こえました。
「右のソンラム・ソーウドンソン選手、ハンサムで有名な選手ですね」
…ん?ん?ん?
速攻で巻き戻し、もう一度聞いてみました。いや、確かに言ってます。2、3度聞き直しました。やっぱり、そう聞こえるけど…。
試合の途中、先生の顔がアップになったとき
「見てください、本当に芸能人のような容姿ですね。女性に大変人気があるのも、わかりますね」
…また巻き戻し、4回ほど聞き直す私。
いや,確かにそう言ってます。ダーラー(芸能人)って、言ってる!
そして相手のパンチで先生が大流血した時、アナウンサーが
「ああ、ソンラムの美しい顔が血だらけだ!」

…ここで、皆さまにお知らせするニュースが一つあります。皆さま、良く聞いてくださいね。驚きますよー!(タイの民放のアナウンサーが、本当によくこう言ったりする)
ソンラム先生は、とてつもなく、ハンサムなんです!美男子です!そう、イケメンなんです!
美男子で強い!そう、横浜流星くんみたいな感じです!
皆さま、そのようにうやうやしく先生のことを扱ってくださいね。これを聞いて、「えー?」って感じで先生の顔をじろじろ見てはいけません。目をハートの形にして、ミットを持ってもらうように!私も次からそうします!